私たちの体に起こる「痛み」は、必ずしもケガや加齢だけが原因ではありません。むしろ、日常生活や運動で“同じ動きばかり”を繰り返していることが、知らず知らずのうちに体の一部に負担をかけている場合が多いのです。
同じ運動パターンが痛みをつくる
例えば、ランニング、デスクワーク、家事――どれも体を使っていますが、似たような姿勢や動きが続くと、使われる筋肉と使われない筋肉の差が生まれます。その結果、特定の部位に負荷が集中し、肩や腰、膝などに「局所的な痛み」が出てしまうのです。
つまり、痛みは「動きの偏りのサイン」と言えます。どこか一部だけを酷使している状態を見直すことが、痛みを和らげる第一歩です。
運動は“新しい動き”を学ぶチャンス
ここで大切なのが「新しい動作パターン」を身につけること。運動は単に筋肉を鍛えるだけでなく、体の使い方を再教育する機会でもあります。例えば、ストレッチで関節の可動域を広げたり、ピラティスで体幹の安定を意識したりすると、これまで使えていなかった筋肉や動作が活性化されます。
こうして動きのバリエーションが増えることで、体全体でバランスよく力を使えるようになり、局所への負担が軽減されるのです。
まとめ
痛みの多くは「同じ動き方を続けていること」から生まれます。だからこそ、運動は“動きを変えるチャンス”です。普段しない動作を取り入れ、体の使い方を多様化させることで、痛みの少ないしなやかな体へと変わっていきます。
痛みを我慢するのではなく、動き方を変える。それが、根本から体を整える一番の近道です。