私たちが歩いたり、走ったり、片足で立ったりできるのは、「バランス感覚」があるからです。そして、このバランスを無意識のうちに調整しているのが「小脳(しょうのう)」という脳の一部です。普段あまり意識することはありませんが、もし小脳がうまく働かなければ、まっすぐ歩くことさえ難しくなってしまいます。今回は、この小脳とバランスの関係についてわかりやすく解説します。
小脳とは?
小脳は、脳の後ろ側、ちょうど頭の後ろの下のほうにあります。脳全体の重さの約10%ほどですが、脳の神経細胞の半分以上が小脳に集まっています。このことからも、小脳がとても重要な役割を果たしていることがわかります。
小脳の主な働きは、「体の動きをスムーズにすること」です。たとえば、歩くときに手を振ったり、階段を降りるときにスムーズに足を運んだりするのは、小脳のおかげです。また、スポーツや楽器の演奏など、繰り返しの練習で動きが上達するのも、小脳が関係しています。
小脳とバランスの関係
バランスを保つためには、体の傾きや足の位置を常に調整する必要があります。小脳は、目や耳、筋肉から送られてくる情報をもとに、体のバランスをとるための指令を出します。たとえば、でこぼこした道を歩くとき、小脳が足の動かし方を調整することで、転ばずに進めるのです。
また、小脳は「姿勢の維持」にも重要な役割を果たします。座っているときや立っているとき、私たちの体は無意識のうちに姿勢を微調整しています。この働きも、小脳によって支えられています。
もし小脳がダメージを受けると、バランスがとりにくくなり、まっすぐ歩くことができなくなったり、体がふらついたりすることがあります。これは「運動失調」と呼ばれ、特にお酒を飲みすぎたときに似た状態になります。実際に、アルコールは小脳の働きを一時的に鈍らせるため、酔っ払うとバランスを崩しやすくなるのです。
まとめ
小脳は、私たちの体の動きをスムーズにし、バランスを保つ重要な役割を持っています。歩くことや立つことは当たり前のように思えますが、それを支えているのが小脳の働きです。もし小脳が正常に機能しなければ、転びやすくなったり、思うように動けなくなったりしてしまいます。
普段意識することは少ないですが、私たちのバランス感覚は小脳によって守られています。運動を習慣にすることで、小脳の働きを良くすることができるともいわれています。健康な体を維持するためにも、小脳の役割を知り、日々の生活に活かしていきましょう。