「膝のお皿」が動くほど痛みは減る

膝が痛いと「筋力不足かな?」と思いがちですが、実は膝の前にある“お皿の骨=膝蓋骨(しつがいこつ)”の動きが大きく関わっています。膝蓋骨は小さな骨ですが、膝のスムーズな動きを支える重要なパーツなのです。

膝蓋骨の動きと役割

膝蓋骨は太ももの筋肉(大腿四頭筋)の働きを助け、膝の曲げ伸ばしを滑らかにする「てこの支点」のような役割を持っています。また、膝関節にかかる負担を分散し、動作中の衝撃を軽減するクッションのような役目もあります。

膝を曲げる・伸ばすたびに、膝蓋骨は上下に動きながら太ももの骨の溝を滑るように移動しています。

つまり、膝蓋骨がしっかり動くことで、膝全体がスムーズに可動できるのです。

膝蓋骨が動かないと痛みが出る理由

長時間の座り姿勢や筋肉のこわばりが続くと、膝蓋骨の動く範囲が狭くなり、関節にかかる力のバランスが崩れてしまいます。

膝蓋骨がスムーズに動かないと、ひざ周囲の組織に余計な摩擦や圧力が生じ、階段の上り下りや立ち上がり動作で痛みが出やすくなります。

また、太ももの筋力差や姿勢のクセによって膝蓋骨が左右どちらかに偏って動くと、さらに関節の負担が増え、慢性的な痛みにつながることもあります。

まとめ

膝の痛みは筋力だけの問題ではなく、膝蓋骨が自由に動けているかが大きなポイントです。

膝蓋骨をほぐしたり、太ももの筋肉を柔らかくすることで、膝全体の動きが改善し、痛みの軽減につながります。

“小さなお皿の骨”を整えることが、膝の快適な動作への近道です。