ケガの回復を早める“さわる”リハビリ

ケガからのリハビリって?

ケガをすると、まずは安静にして患部を休め、その後、動かす練習(リハビリ)をしていきます。よくあるリハビリ方法としては、関節を動かしたり、筋肉を鍛えたりする運動療法があります。ですが、ただ動かすだけでは回復が遅れることもあるのをご存じですか?

ケガと“感じる力”の関係

ケガをすると、その部分を無意識にかばうため、触られる感覚(触覚)や、どこにあるかを感じる力(体性感覚)が鈍くなってしまうことがあります。たとえば、足首をひねった後、「何だか足の感覚がおかしい」「力が入りにくい」と感じるのはこのためです。実は、こうした感覚の低下が、回復を遅らせる原因になることもあるのです。

“さわる”ことから始めるリハビリ

体性感覚の回復には、「触れること」がとても大切です。まずは、ケガした部位をやさしくなでたり、タオルで軽くこすったりして触覚を刺激します。これにより、脳が「ここにケガした場所がある」と再認識し、感覚が戻ってきやすくなります。

感覚が戻ってきたら、次は軽く動かして筋肉を使う段階へ。触覚の活性化をしてから運動を始めることで、よりスムーズに筋肉も動きやすくなり、回復が早まることが期待できます。

まとめ

ケガからのリハビリは、「動かすこと」だけでなく「感じること」もとても大切です。触覚や体性感覚の低下を放置せず、やさしく触れることから始めるリハビリを取り入れてみましょう。小さな刺激が、大きな回復への一歩になります。