肩こりの原因?動かない肩甲骨の真実

肩甲骨は「自由に動く骨」

肩甲骨(けんこうこつ)は、背中の上部にある平たい骨で、腕の動きに大きく関わっています。肩甲骨は他の骨とは関節でがっちり固定されておらず、筋肉や靭帯で支えられている「浮いている骨」です。このおかげで、私たちは腕を上げたり後ろに引いたりと、多彩な動きができます。

しかし、現代人の多くはこの肩甲骨が「動いていない」状態になっています。その結果、肩こりや首のこわばり、さらには猫背の原因にもつながっているのです。

肩甲骨と肋骨の深いつながり

肩甲骨の動きに大きく影響するのが「肋骨(ろっこつ)」です。肋骨とは胸を囲むように配置されている骨で、肺や心臓などを守っていますが、実は呼吸のたびにわずかに動いています。

肩甲骨はこの肋骨の上に乗るようにして存在しています。そのため、肋骨が固まって動きにくくなると、肩甲骨もスムーズに動けなくなります。つまり、肩甲骨が硬いと感じている人の多くは、実は「肋骨の動き」が悪くなっていることが原因かもしれないのです。

肩こり解消は「肋骨ほぐし」から?

肩甲骨を動かすストレッチやエクササイズはたくさんありますが、肋骨の動きをよくするために「呼吸を深くする」「肋骨を広げる体操」などを取り入れるのも効果的です。特に、胸の前を広げるストレッチや、背中をねじる動きは、肋骨を柔らかくし、肩甲骨が自由に動くための土台を作ってくれます。

まとめ

肩甲骨は腕や肩の動きを支える大切な骨であり、動きが悪くなると様々な不調を引き起こします。そしてその動きのカギを握るのが、実は「肋骨」なのです。肋骨の柔軟性があってこそ、肩甲骨は本来の動きを取り戻せます。

肩甲骨ばかりを責めるのではなく、体全体、とくに肋骨の動きに目を向けることが、根本的な改善への第一歩になります。