スマホ首だけじゃない?ストレートネックと姿勢の関係

近年、「ストレートネック」という言葉をよく耳にします。首の自然なカーブが失われ、まっすぐに近い状態になってしまうことを指します。見た目の問題だけでなく、肩こりや頭痛、集中力の低下にもつながるため、現代人の“新しい不調”とも言われています。

ストレートネックとは?

本来、私たちの首の骨(頸椎)は緩やかなカーブを描いており、頭の重さ(約5kg)を分散しながら支えています。しかし、長時間スマートフォンやパソコンを使うことで、首が前に突き出た姿勢が習慣化すると、このカーブが失われ、首の骨がまっすぐになってしまいます。

その結果、首や肩の筋肉が常に緊張し、血流が悪くなってコリや痛みが生じやすくなります。さらに、自律神経の乱れや呼吸の浅さにも影響を与えることが分かっています。

姿勢と日常動作の「適応」

私たちの体は、よく使う姿勢や動作に“適応”します。たとえば、デスクワークで常に頭を前に出している人は、首や背中の筋肉がその姿勢に合わせて硬くなり、反対に背面の支える筋肉が弱くなります。

このように、「動かさないことで形が変わる」というのがストレートネックの特徴です。つまり、原因は“使い方の偏り”にあるのです。

運動で姿勢を取り戻す

ストレートネックの改善には、首だけでなく、背中や胸、骨盤といった全身のバランスを整えることが大切です。背骨をしなやかに動かすストレッチや、肩甲骨を意識した軽いトレーニングなどは、正しい姿勢の再学習に役立ちます。運動を通して新しい動き方を身につけることで、日常の姿勢も自然に整っていきます。

まとめ

ストレートネックは「現代の生活習慣病」といっても過言ではありません。けれども、体は使い方次第で変えられます。日常の姿勢を意識し、少しずつでも体を動かす時間を増やすことが、首のカーブと本来のしなやかさを取り戻す第一歩です。