【お尻の上の痛みに新事実】あばらの開きが骨盤をゆるめる?「仙腸関節痛」と「リブフレア」の深い関係

  1. 仙腸関節痛とは?(骨盤のつなぎ目の痛み)

まず、痛みの原因となっている*仙腸関節(せんちょうかんせつ)」について解説します。
骨盤は1つの大きな骨ではなく、いくつかの骨が組み合わさってできています。
真ん中にある「仙骨(せんこつ)」という骨と、その両脇にある「腸骨(ちょうこつ)」という骨をつないでいるのが仙腸関節です。

この関節は、ビルでいう「免震構造(ゴムダンパー)」のような役割を持っています。歩いたり走ったりしたときの地面からの衝撃を、わずかに(数ミリ程度)動くことで吸収してくれる、とても重要な場所です。

しかし、中腰での作業や突然のひねり動作、あるいは姿勢の崩れによってこの関節に無理な負担がかかって微小なズレが生じると、お尻や腰、太もものあたりに強い痛みを引き起こします。これが仙腸関節痛の正体です。

  1. リブフレアと仙腸関節の関わり(あばら骨が骨盤をゆるくする?)

「あばら骨が開いていること(リブフレア)」と「骨盤の関節の痛み」には、一体どんな関係があるのでしょうか?
実は、人間の体はあばら骨がパカッと開くと、骨盤のロックが外れてグラグラになってしまう仕組みになっているのです。
少し専門的になりますが、分かりやすく「骨盤の締まり具合」を2つの動きで説明します。

ニューテーション(骨盤がカチッと締まる動き):

真ん中の仙骨が前にペコッと傾く動きです。これにより骨盤の関節がガッチリと噛み合い、「安定した状態」になります。体重がかかっても痛みにくくなります。

カウンターニューテーション(骨盤がゆるむ動き):

仙骨が後ろに起き上がる動きです。骨盤の結合が緩み、「グラグラで不安定な状態」になります。この状態が続くと、衝撃を吸収できずに仙腸関節を痛めてしまいます。
リブフレアになると、骨盤のロックが外れてしまう!
胸の下のあばら骨が前に浮き出て広がる「リブフレア」の状態になると、背中や腰の筋肉がギューッと過剰に引っ張られます。
すると、骨盤の真ん中にある仙骨が後ろに引っ張られ、強制的に「カウンターニューテーション(骨盤がゆるむ動き)」にさせられてしまうのです。

  1. まとめ:お尻の痛みを治すには、あばらから!

仙腸関節痛とリブフレアの関係について、大事なポイントを振り返りましょう。
「仙腸関節痛」は、骨盤のつなぎ目がズレたり、衝撃を吸収できなくなったりして起こるお尻の痛み。
骨盤は、真ん中の骨が前に傾くとカチッと安定し(ニューテーション)、後ろに傾くと緩んで不安定になる(カウンターニューテーション)。

あばら骨が開く(リブフレア)と、骨盤が強制的に「緩む形」になってしまうため、お尻の関節に痛みが起きやすくなる。
「お尻や腰が痛いのに、原因があばら骨の開きにあるなんて!」と驚かれた方も多いのではないでしょうか。

しかし、人間の体は頭から足の先まで全て1つのスーツのようにつながっています。
なかなか治らない仙腸関節の痛みに悩んでいる方は、まずは息を「ふーーっ」と細く長く吐ききって、前に飛び出たあばら骨をお腹の中にしまい込むような深呼吸の練習から始めてみてください。あばらが閉じれば、骨盤は自然とカチッと締まり、お尻の痛みも驚くほどラクになっていきますよ!