「マッサージに行っても、すぐに肩や首がガチガチに戻ってしまう…」
「デスクワーク中、気がつくと息が浅くなっている気がする…」
そのツラい肩こり、実は姿勢の悪さだけでなく、「呼吸の回数が多すぎる(呼吸過多)」ことが原因かもしれません。
今回は、一見体に良さそうな「たくさん呼吸すること」が、なぜ頑固な肩こりを引き起こしてしまうのか、その意外な理由とメカニズムを分かりやすく解説します!

- そもそも正しい「呼吸」ってどんなもの?
私たちは1日に約2万回も無意識に呼吸をしています。
本来の正しい呼吸は、お腹のあたりにある「横隔膜(おうかくまく)」という筋肉が主役として働きます。リラックスしているとき、お腹がふくらんだりへこんだりする「腹式呼吸」がこれにあたります。
横隔膜を使った呼吸はとても省エネで、体に負担をかけません。
しかし、何らかの理由でこの主役(横隔膜)がサボってしまうと、代わりに別の筋肉が無理をして呼吸を助けることになります。これが肩こりへのカウントダウンの始まりです。
- なぜ「呼吸が増える」と肩が凝るの?
結論から言うと、呼吸の回数が増えると、本来は呼吸に使わない「肩や首の筋肉」を1日に何万回も筋トレ状態にしてしまうからです。
呼吸の回数が増えて息が浅くなると、お腹(横隔膜)ではなく、胸や肩を上下に大きく動かす呼吸(胸式呼吸)になってしまいます。このとき、臨時の助っ人として働くのが、首や肩にある筋肉(斜角筋や僧帽筋など)です。
つまり、呼吸過多の人は、普通に生活しているだけで「1日に何万回も肩をすくめる超ハードな筋トレ」を無意識に続けている状態なのです。これでは肩が凝るのも当然ですよね。
- なぜ呼吸が増えてしまうのか?3つの意外な理由
では、なぜ私たちの呼吸はそんなに増えてしまうのでしょうか?主な理由は次の3つです。
① ストレス(自律神経の乱れ)
緊張したり、イライラしたり、プレッシャーを感じると、自律神経の「戦闘モード(交感神経)」がスイッチオンになります。
野生の動物が敵に出会ったときと同じ状態になるため、いつでも動けるように体が勝手に「ハァハァ」と浅く速い呼吸に切り替わってしまうのです。
② 血液のpH(酸性とアルカリ性のバランス)
私たちの体は、血液の成分(pH:ペーハー)を常に一定のバランスに保っています。
しかし、お肉や加工食品の食べすぎ、運動不足などで体が少し酸性に傾くと、脳は「酸性の原因物質(二酸化炭素)をたくさん吐き出して、バランスを戻さなきゃ!」と判断します。
その結果、体を守るために自動的に呼吸の回数を増やしてしまうのです。
③ 肥満(お腹の脂肪)
お腹のまわりに脂肪がつくと、その脂肪が物理的に「横隔膜」を上からギューッと押しつぶしてしまいます。
主役の横隔膜が動けるスペースがなくなってしまうため、1回に吸える空気の量が減り、それを補うために「回数を多くしてたくさん吸おう!」と呼吸過多になってしまいます。
- まとめ 肩こりの隠れた原因は、息を吸いすぎる「呼吸過多」にあるかも
呼吸が増えると、肩や首の筋肉が「臨時の助っ人」として働きすぎてガチガチになる 呼吸が増える理由は、ストレス・血液のバランス・お腹の脂肪など様々
「肩を揉んでも治らない」というときは、まずは自分の呼吸に目を向けてみてください。
デスクワークの合間に、「吐く息を長めにして、お腹を動かすようにゆったり呼吸する」ことを意識するだけで、肩の助っ人筋肉たちが「あ、もう休んでいいんだ」と力を抜いてくれます。
がんばって揉む前に、まずは「やさしい深呼吸」で肩の荷を下ろしてあげましょう!
