入眠について

1. 入眠のメカニズム

人はなぜ眠くなるのでしょうか? これは、脳内の「睡眠物質」と「体内時計」の働きによるものです。日中活動すると、脳内に「アデノシン」という物質が溜まり、これが増えると眠気を感じます。また、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部位が体内時計を調整し、一定のリズムで眠気を引き起こします。この2つが合わさることで、自然と眠る時間が訪れるのです。

2. 入眠障害とは?

寝ようとしてもなかなか眠れない「入眠障害」に悩む人は少なくありません。これはストレス、生活習慣の乱れ、カフェインの摂取、スマートフォンの使用などが原因になることが多いです。特に、夜遅くまで明るい光を浴びると、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌が抑えられ、眠りにくくなります。

3. 入眠と体内時計

体内時計は24時間より少し長い周期を持っており、朝日を浴びることでリセットされます。これが乱れると、夜になっても眠くならず、朝起きるのがつらくなることがあります。規則正しい生活を送り、朝はしっかり光を浴びることが、スムーズな入眠につながります。

4. 入眠と深部体温

人の体温は日中高く、夜になると下がります。特に、脳や内臓の温度(深部体温)が下がると眠気が強くなります。そのため、寝る前にぬるめの湯船に浸かる、軽いストレッチをするなどして、深部体温を一時的に上げると、下がるタイミングで入眠しやすくなります。

5. まとめ

快適に眠るためには、規則正しい生活を送り、朝日を浴びることが大切です。また、寝る前のスマートフォン使用を控えたり、入浴やストレッチで体温調整をしたりすると、スムーズに眠りにつくことができます。眠れない夜が続く場合は、生活習慣を見直し、必要に応じて専門家に相談することも重要です。