【寝苦しさの原因?】睡眠と「隠れ過呼吸」の知られざる関係と自律神経のヒミツ

  1. 睡眠と自律神経の深い関わり
    まずは、私たちの睡眠をコントロールしている

「自律神経(じりつしんけい)」についてお話しします。
自律神経には、車にたとえるとアクセルの役割を持つ「交感神経(こうかんしんけい)」と、ブレーキの役割を持つ「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」の2つがあります。

昼間(活動時): アクセル(交感神経)が優位になり、体がシャキッと動きます。

夜間(睡眠時): ブレーキ(副交感神経)が優位になり、心拍数や体温が下がってリラックスした深い眠りに入ります。

本来であれば、夜になると自動的にブレーキへと切り替わり、私たちはぐっすり眠ることができます。しかし、この切り替えがうまくいかなくなると、睡眠の質がガクンと落ちてしまうのです。

  1. 自律神経と「呼吸量」の関わり:なぜ寝ているのに過呼吸に?

では、この自律神経のスイッチと「呼吸」にはどんな関係があるのでしょうか?
実は、アクセル(交感神経)が入ると呼吸は「速く・多く」なり、ブレーキ(副交感神経)が入ると呼吸は「深く・ゆったり」になります。

ストレスでアクセルが踏みっぱなしになると……
仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、スマホの見すぎなど、現代人は日常的に多くのストレスを抱えています。
こうしたストレスが原因で、夜になってもアクセル(交感神経)のスイッチが入りっぱなしになってしまう人が増えています。

体が戦うモードのまま布団に入ると、どうなるでしょうか?
自分ではリラックスして眠っているつもりでも、体は「ピンチだ!」と勘違いしているため、寝ている間も常に呼吸数が増えて、息をたくさん吸いすぎる状態(=過呼吸状態)になってしまうのです。

「隠れ過呼吸」が引き起こす悪循環

過呼吸と聞くと、激しく「ハァハァ」と息を荒げる姿をイメージするかもしれませんが、睡眠中の過呼吸は「本人が気づかないうちに、うっすらと呼吸量が多くなっている」のが特徴です。

必要以上に空気を吸いすぎると、血液中の二酸化炭素が減りすぎてしまい、逆に脳や筋肉に酸素が行き渡りにくくなります。その結果、以下のようなトラブルが起こります。

夜中に息苦しくなってハッと目が覚める(悪夢を見ることも)
朝起きたときに口がカラカラに乾いている(口呼吸による過呼吸)
寝ている間も体が休まらず、朝から首や肩がガチガチに凝っている

  1. まとめ:質の良い睡眠は「ゆったりした呼吸」から

睡眠中の過呼吸と自律神経の関係について、大事なポイントを振り返りましょう。

ぐっすり眠るためには、夜にリラックスのスイッチ(副交感神経)へ切り替わることが不可欠。
ストレスでアクセル(交感神経)が入り続けると、寝ている間も呼吸数が増えて「過呼吸」になってしまう。

吸いすぎの呼吸は、夜中の息苦しさや、朝の疲労感の原因になる。
「朝起きても疲れが取れない」という方は、寝る直前まで仕事のことを考えていたり、ベッドの中でスマホを見て脳を刺激したりしていないか振り返ってみてください。

根本から解決するためには、寝る前に意識して「アクセルを戻し、ブレーキを踏む」時間を作ることが大切です。布団に入ったら、4秒かけて鼻から吸い、8秒かけて口から細く長く吐き出すような「吐く息を意識したゆったり呼吸」を数回繰り返してみましょう。

自律神経を優しく落ち着かせて、朝までぐっすり眠れる体を目指してくださいね。