はじめに
最近、雨の日や天気が変わりやすい季節に「体がだるい」「頭が重い」「気分が落ち込む」と感じたことはありませんか?その症状、もしかすると「気象病(きしょうびょう)」かもしれません。気象病は、天気の変化によって引き起こされる体調不良の総称です。今回は、気象病の原因と、自律神経との深い関係についてわかりやすく解説していきます。
気象病と自律神経の関係
私たちの体は、常に外部の環境の変化に対応しようとしています。そのために重要な役割を担っているのが「自律神経」です。自律神経は、体温の調節や心拍数の調整、消化や呼吸など、私たちが意識せずに行っている体の働きをコントロールしています。
天気が急に変わると、気圧や湿度が大きく変動し、自律神経はその変化に対応しようとします。しかし、この対応が過度に負担になると、自律神経が乱れてしまい、頭痛やめまい、肩こり、不安感といった気象病の症状が現れるのです。
特に低気圧の時は、血管が拡張しやすくなり、血流が変わるために、体のバランスが崩れやすくなります。これが原因で、体が重く感じたり、頭痛が起こりやすくなったりするのです。
自律神経とエネルギー産生能力について
自律神経はまた、エネルギーを効率よく作り出すための調整も行っています。エネルギーが十分に作られないと、体のあちこちでエネルギー不足が起こり、さらなる疲労感やだるさが感じられるようになります。エネルギー産生能力が低下する原因には、貧血や低血糖が関わっていることが多くあります。
1. 貧血と自律神経
貧血は、血液中の酸素を運ぶ役割を持つヘモグロビンの不足により、酸素が十分に体内に行き渡らない状態です。酸素が不足すると、エネルギー産生の効率が下がり、疲れやすさやだるさが強まります。気象病によって自律神経が乱れ、さらにエネルギーが不足すると、貧血の症状が悪化することもあります。
2. 低血糖と自律神経
低血糖は、血液中のブドウ糖が不足し、エネルギーがうまく供給されない状態です。血糖値が低下すると、脳や体の働きが鈍くなり、集中力が低下したり、イライラしやすくなったりします。天気の影響で自律神経が乱れると、体は余計にエネルギーを消費しやすくなるため、低血糖になりやすいのです。
まとめ
気象病は、天気の変化によって体に不調が現れる症状で、自律神経の働きが大きく関係しています。特に、低気圧による自律神経の乱れが、頭痛やめまい、肩こりなどの不快な症状を引き起こします。また、自律神経がうまく働かないと、エネルギー産生能力も低下しやすく、貧血や低血糖が原因で、さらなる体調不良を招くこともあります。
気象病を防ぐためには、規則正しい生活や適度な運動、栄養バランスのとれた食事が大切です。天気に合わせた体調管理を意識して、自律神経を整え、気象病の症状を和らげていきましょう。